Noah SUZUKI
Bromoil Photography

Fomabrom variant 113Bo

数年前、この21世紀になんとブロムオイル用として印画紙が登場した。それがFomabrom variant 113Bo。まさかそんな時代が来るなんて、そう思った。

もともと新しい情報に疎い為、この事実を知ったのが販売開始から数ヶ月〜1年程度経った頃だった。さっそくどんなものか、この紙を使った人がどんな事を思ったのか調べてみたら、まぁ凄かった。もう酷評の嵐、使うに値しないレベルだと使った人は早々に使うのを辞めて違う紙をを試したり何事もなかったように普段通りに収まったりしていた。

それから時が経ち、該当する印画紙を買ったままにしていたのを5月の暗室作業で満を持しての登場と言わんばかりにプリントしてみた。とてもプリントし易かった。ちょっと扱いづらいネガも、スムーズにプリントを終えた。自宅に帰り早速ブリーチに取り掛かった時も、とても綺麗に漂白された。

えー、さすが。綺麗に落ちるなー。

これで問題なくインキングまで終わったら最高じゃない?でも、もうこの印画紙作ってないんだっけ。そんなに評判悪かった(悪かったよ)?インキングを始めて数分経つまで、そんな事を思っていた。

酷評の原因はこれ。よく解らない斑点。反発作用によって現れる謎の斑点。

見事に出ている、全体に散りばめられているかのように。これはね、酷評されても仕方が無い。あと10枚ほどブリーチ済みのものがあるから、全部試してみたい。

いくつもの酷評があったとは云え、ブロムオイル用に印画紙を世に送り出すなんて現代でやってのける事自体が称賛すべき狂気。

だから、出た事を知った時はとてもロマンを感じた。ありがとう、Foma。

24 / 06 / 2022

DARKROOM WEEK

念願叶って、12日間程暗室にこもってきた。

今年こそは本当にもういい加減…!みたいな気持ちを抱えていたけど、無事実現出来てよかった。別に暗室なんてレンタル暗室あるでしょ、とも思うけど実家の自室を暗室にしていて、そこで集中して作業する方がいいしレンタル暗室は勝手が分からず慣れるまでの時間がストレスでしかなく、それにお金があまりない。プリントするネガは山程あるのに。印画紙も狂ったように用意しているのに。

2年間実家暗室に行くことが出来なかったから、3年振りとなった暗室の日々。

実家、田舎、娯楽ほとんど無しといい感じの条件が揃っている為、日々7時間8時間作業をして上げ膳据え膳な生活をしていた。おかげで大量のプリントが出来上がり、あまりにも大量でこれからこれをブリーチしてインキングするのか、全部…とうんざりしている。

今回の暗室では、普段使っている印画紙の他に2種類程別のものも使ってみたから、それを試すのもとても楽しみにしている。

12 / 05 / 2022

Inking on 20×24

やるぞやるぞと思いながら、中々手をつけられなかった20×24サイズの印画紙に作ったマトリクスへのインキング、数日前から漸く作業開始した。16×20には既に何度か挑んでいて、毎回やる度にエネルギーの消耗が激しく、終わった後にはフラフラになるものだから尻込みしていたけど、そんなことを思っている場合ではない!と奮起した数日前。

初めての20×24は、ただ取り敢えず挑戦しただけ、そんな状態。完成したと言えば完成したし、50分という短い時間で終えたことはすごいなーとは思うけど、ただそれだけ。そんな出来上がり。

それを踏まえて2回目。

諦めない!投げ出さない!根性!みたいな気合を入れて挑んだインキング。

最初の作業で、そのマトリクスの調子の良さがわかる。これは良さそう、でも黒が多いから長そう…。

この辺で、もう疲れてる。

改めて見ると馬鹿でかい。これをブラシだけでやっていくって気が遠くなるな!とか思いながらやっていく。

最近大きいのをインキングする時よく起こる現象のまま行くと、多分この辺で諦める。

でも、本当は此処からが本番。此処から黒が漸く深くなっていく。

もう疲れきってて、まともに撮れてないけど、これで完成。

此処までいって、作業時間は大体1時間半。もう本当に疲れたし運動したかなーなんて思ったけど、作業時間は思ったほど長くはなかった。

20×24で作ったマトリクスがあと何枚かあって、それが終わったら作らない!と最初は思ったけど、手元にある20×24印画紙を使い切るまでは作ろうかな、くらいにまでは気持ちが軟化した。やはり、何事も思い切って飛び込んでみるのが一番か。

22 / 09 / 2021