Treasured ink made in USA
17 / 03 / 2019
幾つかのインクを試してみたけれど、やはり制作に一番向いているのはコレ。
Graphic Chemical&Inkのクレヨンブラック、No.1803。
海外の映像や投稿された写真を見れば他のインクを使っている人も当然見掛けるし、実際使えるんだろうなとは思うけれど、他のインクは私にはとても扱い辛いものでした。
なので、この子はとても重要で大切にすべきものとなります。
暗めで、ちょっとそれっぽく撮って誤魔化しているけれど、そこら中にインクをつけて真っ黒になってますが、大事にしています。
ブロムオイルではインクの固さが重要で、「リトグラフなんかで使うインクです」と聞かれたら説明していますが、恐らく実際リトグラフで使うインクの殆どは、これよりもかなり柔らかいように思うので、リトグラフ用のインクが全て使える訳ではないのではないかと思います。大抵のリトグラフ用インクは、しっかりと粘り気がありつつも柔らかめという印象なので。このNo.1803はリトグラフ用の中では最も固い部類に入るのではないでしょうか。
昔出版されたブロムオイルの教本にも書いていたと記憶していますが、コロタイプで使うインクでの代用も可能との事だったので、どちらがより手に入り易いかはさておき、固さではコロタイプ用インクの方が他のリトグラフ用のインクよりかは近いのかもしれません。コロタイプも固めのインクをしっかり練って使うようですし。
何度か「油絵の具を使う」というようなテキストを見掛けた事がありますが、試しに使ってみたけれど私にはとてもじゃないが扱えるようなものではなかったです。粘度が殆ど無くサラッとしていて、油分が豊富。これを印画紙の上で扱うのは至難の技ではないか…と使った時に唸ったほど。
驚くほど印画紙の上にただ乗っていく。ハイライトもシャドーも関係ない、そんな状態でした。あれを扱えるなら、きっとどんなインクも扱えて無敵でしょうね。