Noah SUZUKI
Bromoil Photography

Cityscape of Paris

作っては破り、作っては捨て、を繰り返しているシリーズ。

枚数としてはそんなに多くないけれど、一向に完成しないのは偏に写真が下手だからだろうか。2007年に撮ったこの辺を今年中に完成させたいと思っているけれど、実際のところ何処まで出来るかは解らない。

Cityscapeは、とても楽しくて好きだけど、結構ボツ行きが多いというのが難点です。

この写真の1枚目に写っているブラシは普段登場しない貴重なもので、これがとても万能。でも万能過ぎて、よく手に負えなくなるので滅多に登場しない。「使いたい」と「手に負えない」が犇めき合って厄介ではありますが、これぐらいのブラシを刷毛屋さんで作ってもらいたいなぁと密かに目論んでいたりします。

リス毛だったかな?これは。オリジナルブラシ、作りたいなぁ。

確か2015年の冬眠明け1枚目に選ばれた記念すべき失敗作。

あともう少し、という感じで何かが足りないまま失敗していくのが冬眠明けスタイル。無事完成してたら、とても好みだと思えるだけに残念でなりません。

15 / 03 / 2019

Inking

熊が冬眠をするように、冬は作業を基本的にしない。

プリントなんかはまだ少しはするけれど、ブリーチとインキングは本当に一切やらなくなり、冬眠状態に入る。大体1月から3月中旬くらいまでは、すっかり眠ってしまう。

なので当然、目覚めたばかりのインキングは酷い。毎度笑ってしまうくらいには酷い。単に技術だけの問題でもないけれど、それにしたって酷い。

そして、とても疲れる。冬眠中に恐らく消えてしまったであろう腕の筋肉。普段の生活で使うのとは少し違う、インキングの時に必要な筋肉。冬眠明けは自分に失望し、筋肉痛にうんざりする。とても愚かな話だけれど、これを7年は繰り返している。

冬眠が明けて、謂わば記念すべきその年最初のインキングは毎回失敗に終わるので、いつもどの絵を作るか迷ってしまう。まぁ十中八九失敗するからと失敗しても良さそうなものを使うと、なんだか守りに入っているようで案の定失敗する。

だからと言って、これは失敗出来ない、絶対に!というものを使っても、まぁ恐らく失敗する。

リハビリ用のものを用意するか否かという問題は、中々着地点が見出せない。

この画像は、失敗した後に作ったブロムオイルの一連の流れです。

こんな感じで、ゆっくりと着実にインクは印画紙に乗っていく。私は、「印画紙がインクを食べている」といつも思っている。

失敗ではないけれど、ちょっとやりすぎたなーと思う一枚。

今年はいつ、自分でもそれなりに良いと思うものが出来るのか、気になるところです。

14 / 03 / 2019

Splendid the video.

ブロムオイルって何?どうやって作るの?と聞かれると、いつも少し困ってしまいます。

「そんなのいちいち聞くなよ」という事ではなく、大抵ざっくり説明しても相手の顔には「?」が浮かんでいるから。

ピグメント系のものは、他の技法と違い「何かしらの液体につけて像を出して水洗して乾かす」というフィニッシュを迎えないのが、その「?」の要因なのかな、と考えたりします。おまけに、ブロムオイルは通常の印画紙を使いながら、プリントして像を出したと思ったら、今度はそれを消してしまうし。

本当は、私の説明が下手なだけでしょうが、それにはちょっと目を瞑りたい。回を追うごとに雑になっていく己の説明にも、目を瞑ってしまいたい。

YouTubeなんかで調べると沢山ブロムオイルについての動画が出てきますが、中でも私はこの動画をとても気に入っています。

要点を抑え解りやすく、それでいて過剰ではない。くどくない。「ちょっと見てみる」にとても適した動画の長さ。インキングをしている方がかわいい、かわいいは正義。抜群です。文句の付け所がない。

というわけで、ブロムオイルはこんな感じで出来上がります。

そろそろ作業を本格化させて動いていかないとなぁ、と思っている春うらら。

13 / 03 / 2019